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リハビリ専門と生活不活発病の対策に二極化

リハビリ専門と生活不活発病の対策に二極化

介護保障審議会に介護報酬改定後の在宅リハビリ動向を発表

介護保険給付分科会で、前回の介護報酬改正による在宅ケアにおけるリハビリテーションを重視した影響について調査結果が発表された。通所リハビリ(デイケア)では、リハビリの専門化傾向が目立つ。また通所介護(デイサービス)は半日の運動機能訓練に特化したサービスと家族の介護負担軽減や就労支援にもなっている1日預かりタイプの二極化がめだっている。具体的な訓練目的のある利用者にとっては従来型のデイサービスでは物足りなかった。そうしたニーズを、リハビリ強化型の通所サービスが掘り起こした。一方で、閉じこもり対策や生活不活発病と予防するためのサービス利用もあり、在宅ケアのニーズは一層と多様化している。
厚生労働省の介護給付費分科会において、「リハビリテーションと機能訓練の機能分化とその在り方に関する調査研究」の結果が報告された。介護保険施設や通所リハビリテーション、通所介護で提供されるリハビリテーションや機能訓練について、その機能と役割を明確にすることが求められている。余暇的なサービスは認められず、ケアプランに書かれている課題に適したサービスでなければならない。そこでこの調査では、リハビリテーションと機能訓練において、利用者の特性や事業者の特性、サービス提供の目標や提供内容等及びその効果等サービスにつて検証が行われた。

★通所リハではリハビリ専門化
リハビリテーションマネンジメント加算Ⅱを届け出ている事業所は37.7%で、大規模事業所型Ⅱでは65.5%あった。また、同加算Ⅱを届け出ている場合、理学療法士と作業療法士の両方を配置している割合が68.2%だった。
★通所介護では専門的なリハビリ提供が少ない
機能訓練指導員が有する資格は「看護職員」が65.6%、「理学療法士」が11.5%、「作業療法士」が6.1%、「柔道整復師」が10.7%あった。個別機能訓練加算ⅠとⅡの両方を届け出ている事業所は11.5%、大規模事業所では、25.0%だった。
★利用者の主たる傷病
通所リハは「脳卒中」が43.4%、通所介護は「認知症」が22.4%だった。
★医療では提供できない長期利用
通所リハの利用期間は「12か月以上」が69.7%、通所介護は69.8%だった。
★ケアプランの目標
通所リハの利用者は「心身機能の向上」が51.6%、通所介護では32.7%だった。また、通所介護では「社会参加支援」が26.0%、通所リハでは18.7%だった。
★医療との連携
通所リハでは、90.4%が指示医と連携しているが、通所介護で医師と連携しているのは17.2%だった。
★通所の効果は現状維持と悪化予防
自立向上は難しい。通所リハではサービス利用開始時に比べて障害いじ高齢者の日常生活自立度が「向上」した利用者は26.6%、通所介護では12.4%だった。

社会保障審議会(介護給付費分科会) http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126698

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